「ミドルシニア」をキーワードに、企業の枠組みを超え、ナレッジや経験値を蓄積して新たなマーケットを創造し、現状を超えてゆくための共同体として設立された「超ミドルシニアコンソーシアム」。その東日本勉強会第6回が3月11日(水)、本コンソーシアムを運営する株式会社グライダーアソシエイツのオフィスにて開催されました。
*開催概要は[こちら]をご覧ください。
今回のテーマは、「趣味嗜好を通じて、旅が深まる・仲間が広がる」。当初はクラブツーリズム株式会社 マーケティング本部 テーマ旅行部 部長・小川健治氏の登壇を予定していましたが、当日は代理として同社 マーケティング本部 テーマ旅行部 課長・島田健太郎氏が登壇。クラブツーリズムが長年培ってきた「テーマ旅行」の考え方を軸に、市場変化への向き合い方や、趣味嗜好を起点に生まれるコミュニティの可能性についてお話しいただきました。

クラブツーリズムは、会員誌やリアル店舗、イベント、テレビ番組など、多様な接点を通じて顧客との関係を築いてきました。こうした幅広い接点を活かしながら、多彩な旅行商品を展開してきたことも同社の大きな強みです。
一方で昨今は、スマートフォンの普及により情報収集のあり方が大きく変化し、従来の「情報を届けること」自体の価値は相対的に低下しているといいます。さらに、旅行人口の減少や海外旅行需要の変化といった市場構造の変化も重なる中で、いま改めて「旅行会社だからこそ提供できる価値」が問われている現状が共有されました。
その中で同社が注力しているのが、「個人では実現しにくく、かつテーマ性が深い」テーマ旅行です。歴史・寺社・建築・花・鉄道・写真など、多彩なテーマのもと、専門家やナビゲーターとともに旅を楽しむ企画が展開されており、趣味や関心を深く掘り下げることで、単なる観光にとどまらない旅の価値を生み出している点が印象的でした。


また、テーマ旅行の強みは「旅行そのもの」だけにとどまりません。同じ趣味嗜好を持つ参加者同士が継続的につながり、コミュニティが育っていくことも大きな特徴として語られました。海外マラソン企画ではLINEオープンチャットを活用し、出発前から参加者同士や添乗員との交流を促進。旅行中だけでなく、旅行後もつながりが続いていく関係性が育まれているそうです。鉄道分野でも、SNSを起点に熱量の高いファンが集まり、ツアー参加や有料コミュニティへとつながる流れができており、「好き」を核にした関係性づくりが事業の価値をさらに広げていることがうかがえました。
後半では、企業や自治体との連携事例も紹介されました。社有林を活用した特別企画や地域体験、学びの講座、復興支援につながる取り組みなど、旅行は他業界・他地域と掛け合わせることで、新たな体験価値を生み出せる領域であることが示されました。

質疑応答では、コミュニティ運営の方法や属人化の課題、年齢や属性を絞った商品設計について活発な議論が交わされました。島田氏は、テーマ旅行やコミュニティ運営には大きなマンパワーがかかることを率直に認めつつも、だからこそデジタルの活用と、テーマに本気で向き合う担当者の存在が不可欠だと説明。大量消費型ではなく、ニッチでも熱量の高いテーマで支持を集めることが、これからの時代の旅行会社に求められる方向性なのではないかという視点に、参加者も大きく頷いていました。
趣味嗜好を起点に、人が動き、つながり、関係が続いていく。今回の勉強会は、旅の枠を超えたコミュニティづくりの可能性を感じる時間となりました。
「超ミドルシニアコンソーシアム」では、今後も定期的に勉強会を開催していきます。詳細はコンソーシアム公式サイトにてお知らせしていきます。
